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バンド好き男がライブやCDの感想を書いてます

僕の心にも残された十字傷~るろうに剣心 The Beginning~

2021年初更新が6月になりました

ライブの延期・中止が相次ぎ書くライブがなく...(時々行ってはいるんですが1度習慣が途切れてしまうとね...)

特に頻度を決めている訳では無いので気まぐれに書いていこうと思います、お付き合いいただければ幸いです

 

さて、久々の更新ですが、初の音楽以外の感想を書いていこうと思います

ブログ名的に音楽オンリーで推していこうと思っていましたが、どうしても文字にして今の思いを残したいと思った次第です

 

今回は

るろうに剣心 The Beginning”

について書いていこうと思います

 

1作目の頃からリアルタイムで楽しんできた作品の最終作、本当に楽しみにしていました

(ちなみに一応音楽ブログなので触れておくと僕が音楽を好きになったきっかけONE OK ROCKと出会った場の1つでもあります)

 

もちろんThe Finalも見に行きました

過去最高クオリティのアクション、10年続いた作品の集大成として120点の超大作となっていました

こちらも書き出したらキリがないくらい楽しんだ作品ですが今回はThe Beginningの方に焦点を当てて行きたいと思います

 

 

※以下ネタバレを含みます、鑑賞前の方は鑑賞後にまたいらしてください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今作は原作での追憶編に当たる部分の作品となっています

僕は原作も持っていますし、アニメも視聴済なので内容は既に知っていました

 

それでも胸に刺さって抜けないなにかが残っていますし、消えない傷をつけられたような感覚があります

 

誰もが幸せに暮らせる新時代のため、人を斬り続ける抜刀斎(剣心)

その犠牲の1人であった清里

その清里と結婚するはずだった巴

 

決して出会うはずのなかった抜刀斎と巴が出会うことで歯車は狂っていったのでしょう

 

2人で祇園祭に行った際の巴の言葉

”新時代のためには小さな幸せはなくなってもいいのか”(一言一句合ってはいません、すみません)

 

巴にとっては清里と一緒になるという幸せが全てだったのでしょう

その先に訪れる誰もが幸せな新時代に巴の求めた幸せはないわけです

 

抜刀斎の正義が巴の幸せを奪った

そりゃあ復讐したいと思います

 

復讐の為に抜刀斎に近づいたが、抜刀斎との生活に幸せを感じ葛藤する巴

そんなことは露知らず本当の幸せがどんなものかに気づく抜刀斎

 

この構図だけで本当に胸が苦しくなります

 

”君のことは俺が守る、幸せにする”

 

抜刀斎のこの言葉は本心からの言葉だと思いますが、こんなに苦しい言葉はないと思います

 

巴からすればあなたのせいで私の幸せは奪われたというわけですから

 

それでも抜刀斎への愛を捨てることが出来なかった巴は結果抜刀斎を救う形で命を落とします

 

抜刀斎からすれば自分の手で自分に幸せを教えてくれた、守りたいと思った人を殺めてしまったことになります

 

こんな苦しいことあります?

あまりに救いがありません

 

”あの人は私の幸せを奪った人、私に新しい幸せをくれた人”

”さよなら、2人目のあなた”

 

巴の日記の言葉に胸が締め付けられる思いでした

 

清里と巴に付けられた十字傷

抜刀斎にとっては生涯背負う十字架のようなものだと思います

 

この経験をして不殺の誓いを立てる剣心

 

どれだけ重いものを背負うんですかあなたは本当に...

 

多くの人を殺めるという罪に対して、最愛の人を自分の手で殺め失うという罰

釣り合いは取れているのかもしれませんがあまりにも辛い...

 

人を殺めるということにも迷いを感じていた抜刀斎、それに対しての報いがこれではあんまりです...

 

巴も清里を失い、憎むべき抜刀斎に対して芽生える愛情に葛藤し、最期はその抜刀斎の手で亡くなってしまう

こんなに悲しい人生があるでしょうか

 

”幸せ”というものに翻弄される2人の辛く悲しい運命の物語だったのでしょう

 

そこから1作目の鳥羽・伏見の戦いのシーンが流れます

ここで聞く”やっと来たか、新しい時代が…”は重みがあまりに違いすぎました

 

エンドロールで流れる”Broken Heart of Gold”も歌詞があまりに重く、より作品の持つ悲劇的な側面を強めていたように思います

 

 

つらつらと書いてきましたが、とにかくもうあまりに救いがなさすぎて終始胸が苦しかったです

話がわかっていてもここまで感じさせる今作は本当に名作でしかないと思いました

 

この暗い時代にエンタメまでこんなに暗いものではと思うかもしれませんが、改めて幸せとは何かを考えさせられる深い作品だと思います

 

僕は今作がシリーズで1番好きです(見た当日だからというのを抜きにして間違いなく)

 

本当に深い傷を僕の心に残していった映画でした

 

 

 

 

 

この今の思いをどうしても文字として残したかったという僕のエゴにお付き合い頂きありがとうございました

ここまで読んでくださっているのは恐らく映画を見た方だけだと思うので、お互い今作に残された傷を背負って、日々の幸せを噛み締めて生きていきましょう